セーラームーンの色々なんでもあれやこれ
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2/26は当時アニメプリンスの絶命回
つまりは命日と言うことで毎年祭壇を飾ってはルマンド貪って偲んでいるのですが
今年は去年ゲットした台本の分析レポもしてみようかなと思います
こんな機会でもないと勿体無くて台本が開けなかった人
満を持して開く(83話に同じ


87話 仮題「闇に輝く一条の愛」 本編「愛と未来を信じて!うさぎの決心」

脚本 富田祐弘 演出 小坂春女 作画監督 中村太一

まず仮題に惚れる、何だこの俺得タイトル!プリンス良かったね!!
(実はうさぎちゃんのまもちゃん&ちびうさ愛の方を言ってるのかもしれないけど
いや流石に今回の見せ場はプリンスだろ確定だろ良かったねプリンス!)









高速道路の高架線の下でワイズマンと長々話すプリンスのターン
何と、君達あれからネメシスに帰らずそこで話を続けていたんですかΣ


えっと、前回の初期台本ではサフィールの亡骸を抱きしめたプリンスが
異空間に飛ぶシーンがあったんだけど
あれですか、ネメシスに連れて帰る途中で弟が消えちゃって
怒りのあまり現場に即リターンしてワイズマンに抗議したってことですか
熱いプリンスだなおい!
先に帰宅して邪黒水晶の反応炉でワイズマンを待ち構えていた
本編プリンスより遥かに熱い男である
前回の初期脚本とどれだけリンクしているかは謎だけど
(制作当時は同時進行だろうし、本編がどれだけ出来ていたかは分からんし)
状況を想像したら中々にシュール
時間経過がどのくらいかは謎ですが
この感覚だとサフィール絶命回から直後に最終決戦に突入した感じでしょうか
(本編だと翌日くらいの感覚でみていたけど)
ちなみにこのデマンドとワイズマンの語りのシーン
台本だと中々に多くて読み応えあります
よくしゃべるワイズマンか中二臭くてカッコイイ 惚れ直すゼ



話は戻りましてつづきです
少し状況は違うけど結局内部ちゃんとムーンは離れ離れになり
ムーンだけプリンスと対面するシーンです


銀水晶とそなたをいただく……
はい二人称「そなた」キター!
台本分析83話(リンク参照)でも語りましたが
二人称がブレるのがプリンスの愛嬌
83話台本では「あなた」と「おまえ」が混在していたのに今回とうとうそなたが投入されました
それもこれも脚本を書く人が毎回違うから…………
いやまて83話も今回も脚本富田さんじゃないか一体どういうことですか富田さんっ

ちなみに本編では83話は「おまえ」で統一
今回は「お前たち」「君たち」「そなた」が使用されました
脚本のそなたをそのまま採用して下さり個人的にとても嬉しい!



ここからプリンスとムーンの長い会話が続く
うさぎが珍しくですます調でプリンスに語りかけていて中々に珍しい光景です
ネオクインを意識したのかどうなのか
今回は演出でタメ口に変更されたけど、次回88話は引き継がれているですます調
脚本では「愛は、私が教えてやる」
演出がついて「愛など奪い取ってやるさ」「愛とは力だ」
自分の力を過信した感じが引き立ってイイネイイネ
そして忠誠の口づけをやたらと押してくる本編プリンスは演出家様の犯行
短い尺の中でようもここまで迫れるもんだ 素晴らしい
台本ではここの二人の対話、無駄に長くてニヤニヤします
無駄話は萌えの宝庫、無駄話万歳!


ワイズマンに対しても前半「おまえ」と後半「きさま」
二人称がブレブレのプリンスよ
(ちなみに今回は本編だと「きさま」で統一されてました)

脚本だと口調が全体的にとても高貴な王子様
ここから少し野性味を演出されて誕生する本編のプリンス
本編だと尺の都合なのか少し強い口調でとめられたりして
どちらもかわいいですねかわいいですよ



そしてここが一番の見せ場
ワイズマンの攻撃からムーン庇って倒れるプリンス
しかし何と言うことでしょう
脚本だと二人が戦ってやられるだけの描写
ここで演出家の小坂春女さんが歴史に残る素晴らしい演出を投入してくださいました


参考文献 なかよしアニメブックス美少女戦士セーラームーン8 講談社

無印34話、セレニティ覚醒のまもうさシーン
この回も小坂さんの演出です
これは、中々の奇跡ではなかろうか……
当時タキシード仮面様で見た同じ光景をフラッシュバックさせる演出を
まさかプリンスでしてくださるとは 


参考文献 アニメブックス 美少女戦士セーラームーンR9 講談社

過去のトラウマを引きずり出され抉られて
もう一生ムーンの心に刻まれ忘れさせてくれない衝撃の死に様です
良かった、良かったねプリンス……


未来を作るのはキミ達だ……
おう、ついに「キミ」まで言わせたな富田さん
83話から数えて「あなた」「おまえ」「そなた」「きみ」と
どんだけムーンの呼び方変えたよ富田さん ありがとうそしてありがとう

一族の未来をプリンスから託されたムーン
それを心に焼き付け遠い未来クイーンになる決心をこの時うさぎにさせたのだとしたら
彼の死はとても意味があったのだと納得させられる
(本編タイトルの「うさぎの決心」はこのことだと思いたい)
もう、ここのストーリー構成が本当に素晴らしくて痺れます
脚本の遺言「一族を頼む」をより際立たせる為に
プリンスがうさぎを庇って倒れる演出を入れ込む技よ!
(しかも過去のトラウマを呼び起こす結果にもなるというこの二重の罠よ)
脚本と演出の絶妙なタッグに魅せられ崇め奉るしかない
ムーンに重い宿命を背負わせてくれる結末にしてくれてありがとうございます
デマンドの死に大いな意味を持たせてくださった神々よありがとうございますエンドレス

そしてここから膨らむ妄想タイム
プリンスにトラウマを植え付けられるような死に方をされたうさぎさんが
彼との約束を果たそうと遠い未来まで突き進みとうとうクイーンに即位したのに
結局歴史は変えられずブラックムーンが襲撃してきた時の絶望よ
そして彼との「初めて」の対面、敵対する相手を目の当たりにし
自分の無力さに打ちひしがれるクイーン
嗚呼何て残酷な再会でありましょう、是非そこまで繋げてニヤニヤしたい
(戦いが終わったらちゃんと一族の人達を救ってあげた筈、一応フォロー)



参考文献 美少女戦士セーラームーンR Blu-ray Collection Vol.2 ブックレット

しかしまあ、恐ろしいのはブルレイのブックレットですよ
初期脚本のボツ案まで細かく解説に入れてきていて何だこのマニアック度
魔女っ子アニメの第一人者高橋和光さん恐ろしい人……

好き勝手な妄想ばかりで分析と言えるのかは謎な台本分析でした
ご静聴ありがとうございます

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デマうさ狂いのほたるマニア
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